地域別インバウンド集客|沖縄

沖縄の飲食店のインバウンド集客——台湾のお客様が4割、船で来るお客様も多い県で、媒体をどう選ぶか

沖縄の飲食店にとって、外国人のお客様はもう珍しい存在ではありません。けれども「どの国の方が、どうやって来ているか」までは、意外と知られていません。

結論から書きます。沖縄県に来る外国人観光客の約4割は台湾の方です。そして全体の約3割は、飛行機ではなく船で沖縄に入っています。同じ外国人のお客様でも、飛行機で来て泊まる方と、クルーズ船で来てその日のうちに船へ戻る方とでは、店の探し方が違います。この二つの事実から、どの媒体に情報を置くかを決めていきます。

数字はすべて、沖縄県・観光庁・国土交通省の公表資料から引いています。

この記事の要点
  • 2025年度の沖縄県の外国人観光客は294万900人で、前年度から28.3%増えました(沖縄県「令和7年度 入域観光客統計概況(確定版)」)。
  • 2025年度の月別確定版を合計すると、台湾が41.9%、韓国が20.6%、中国本土が12.4%、香港が7.7%です(沖縄県「入域観光客統計概況」月別確定版)。
  • 外国人観光客の約3割は海路で入り、中国本土は半分以上が海路です。那覇港の2025年のクルーズ船寄港回数は205回で全国3位でした(沖縄県・国土交通省)。

沖縄県には、訪日客の約5.6%が訪れます

まず規模からです。観光庁のインバウンド消費動向調査によると、2025年に沖縄県を訪れた訪日外国人は230.3万人でした。訪日客全体に占める訪問率は5.60%で、47都道府県のうち11位です(出典: 観光庁「インバウンド消費動向調査」2025年暦年 都道府県別集計表)。

同じ表で、観光・レジャー目的の人に絞ると214.4万人です。沖縄県を訪れた人のおよそ93%が、観光・レジャーを目的にしています。仕事で来る人の割合が小さく、「旅行を楽しみに来た人」が中心の県だといえます。

外国人観光客は、1年で28%増えました

沖縄県は、空港と港から県内に入った観光客を毎月数えています。ここでいう2025年度は、2025年4月から2026年3月までです。県のまとめでは、2025年度の外国人観光客は294万900人で、前年度から28.3%増えました(出典: 沖縄県「令和7年度 沖縄県入域観光客統計概況(確定版)」)。

これまでで最も多かった2018年度と比べると、98.0%の水準です。県は、航空路線の新規就航や運航再開、クルーズ船の寄港回数の増加を理由に挙げています。外国人のお客様は、ほぼコロナ禍の前の水準まで戻ってきました。

台湾が約4割、韓国が約2割を占めます

次に顔ぶれです。沖縄県が毎月公表している確定版の「国籍別入域状況」を、2025年度の12か月分合計すると、次のとおりになります(出典: 沖縄県「入域観光客統計概況」月別確定版(令和7年4月〜令和8年3月))。

  • 台湾……123.3万人(41.9%)
  • 韓国……60.7万人(20.6%)
  • 中国本土……36.4万人(12.4%)
  • 香港……22.7万人(7.7%)

12か月の合計は294万900人で、県の年度の数字と一致します。台湾と香港を足すと約5割です。沖縄県は、繁体字を使うお客様が半分近くを占める地域です。

県の年度のまとめでは、台湾と韓国は前年度を上回り、過去最多になりました。一方、中国本土は一部の航空路線の欠航・減便などで、2018年度の52.3%の水準にとどまっています。

約3割のお客様は、船で沖縄に入っています

沖縄ならではの事情が、船で来るお客様の多さです。同じ月別確定版を合計すると、2025年度の外国人観光客のうち、空路は207.9万人、海路は86.2万人でした。海路が全体の約3割を占めます。なお、海路の数字には船の乗務員なども含まれ、12か月分で26.3万人です。

国・地域ごとに見ると、入り方がはっきり分かれます。

  • 韓国……60.7万人のうち59.5万人が空路で、ほぼ全員が飛行機です
  • 台湾……123.3万人のうち26.4万人が海路です
  • 中国本土……36.4万人のうち19.8万人が海路で、半分を超えます

国土交通省のまとめでも、2025年のクルーズ船の寄港回数で、那覇港は205回と全国3位でした(出典: 国土交通省 港湾局「訪日クルーズ旅客数及びクルーズ船の寄港回数(2025年確報値)」)。クルーズ船のお客様は、船を降りてから戻るまでの限られた時間で食事の店を選びます。

季節の波は小さく、夏がやや多めです

月ごとの動きも確かめます。2025年度の外国人観光客は、最も多い月が8月の29.1万人、最も少ない月が12月の21.5万人でした(出典: 沖縄県「令和7年度 沖縄県入域観光客統計概況(確定版)」)。

差は約1.4倍です。夏がやや多いものの、冬も外国人のお客様が大きく減るわけではありません。南の島なので夏だけの集客と思われがちですが、外国人のお客様に限れば通年の需要があります。

発信も季節に絞らず、記事や投稿を少しずつ積んでおくほうが、沖縄の実態に合います。

店を探す場所は、国ごとに違います

相手が見えたら、次は場所です。観光庁は、出発前に役に立った旅行情報源を国籍別に集計しています(出典: 観光庁「インバウンド消費動向調査 2025年 年次報告書」)。

  • 台湾……1位 動画サイト45.5%、2位 SNS42.7%、3位 個人のブログ29.0%
  • 韓国……1位 SNS47.1%、2位 動画サイト43.8%、3位 個人のブログ42.9%
  • 中国……1位 SNS49.4%、2位 動画サイト24.4%
  • 香港……1位 動画サイト48.8%、2位 SNS40.8%

台湾・香港の方にはInstagramが届きます。韓国は個人のブログを挙げた人が42.9%と多く、全国籍・地域の平均23.9%の2倍近くです。韓国でブログといえば、検索サービスNAVERの中にあるNAVERブログが中心です。中国本土ではInstagramやGoogleが原則として使えないため、入口はSNSのRED(小紅書)と、口コミ媒体の大衆点評になります。

同じ報告書では、日本に滞在している間に役に立った情報として、全体の56.0%が「飲食店」を挙げています。旅先に着いてから店を探す人も多いということです。船で来て数時間だけ街を歩くお客様にとっては、この「その場で探す」場面がとくに大切になります。

沖縄の飲食店は、この順番で進めると迷いません

ここまでを実務の順番に落とします。

  1. 地図アプリの店舗情報を整える……営業時間、予約の可否、定休日を英語でも書きます。船で来て、その場で店を探すお客様の入口になります
  2. 台湾・香港向けから始める……合わせて約5割を占める相手です。繁体字のInstagram投稿は、台湾と香港の両方に届きます
  3. 韓国向けを加える……約2割を占め、ほぼ全員が飛行機で来て泊まるお客様です。NAVERブログに体験記事を積みます
  4. 中国向けの情報を置いておく……半分以上が船で来るため、滞在中に大衆点評で探される場面が多くなります。REDと大衆点評に、店の情報がある状態を作ります
  5. 反応を見て比重を変える……来店された方の国と、飛行機か船かを記録し、手応えのある市場に力を寄せます

1番は店だけで始められます。2番から4番は、現地の書き手の力を借りる場面です。台湾・香港向けは台湾・香港Instagramのページ、韓国向けは韓国NAVERブロガーによる来店PRのページをご覧ください。中国向けはRED(小紅書)のページと大衆点評のページで進め方を整理しています。

まとめ——台湾・香港が約5割、船で来るお客様が約3割です

沖縄県の外国人観光客は、2025年度に294万900人で、前年度から28.3%増えました。台湾が41.9%、香港が7.7%で、繁体字を使うお客様が約5割です。そして全体の約3割は船で入っており、中国本土のお客様は半分以上が船で来ています。

やることは三つです。その場で探すお客様のために地図アプリの情報を整えること。最も多い台湾・香港向けから始めること。そして韓国と中国に、それぞれの媒体で情報を広げていくことです。

RED BOOSTは、韓国のNAVERブロガー、台湾・香港のInstagramクリエイター、中国のREDインフルエンサーによる来店型PRを行っています。沖縄の飲食店からのご相談も受け付けています。どの市場から手をつけるか迷っている段階でもお問い合わせください。

参考・出典
  • 観光庁「インバウンド消費動向調査」2025年(令和7年)暦年 都道府県別集計表(表1-1 全目的/沖縄県 訪問率5.5993%・訪問者数230.326万人・訪問率は11位/表2-1 観光・レジャー目的/沖縄県 訪問者数214.4455万人) — https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/002020056.xlsx
  • 観光庁「インバウンド消費動向調査」統計トップページ — https://www.mlit.go.jp/kankocho/tokei_hakusyo/gaikokujinshohidoko.html
  • 沖縄県 文化観光スポーツ部 観光政策課「令和7年度 沖縄県入域観光客統計概況(確定版)」(PDF・令和8年6月発表/外国人観光客 令和7年度2,940.9千人・前年度比64万9,400人増(28.3%増)・平成30年度比98.0%/月別 8月291.4千人・12月214.6千人/市場別 台湾・韓国は過去最多、中国本土は平成30年度の52.3%、香港は97.2%) — https://www.pref.okinawa.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/026/300/r7nendo-gaikyou-kakutei.pdf
  • 沖縄県「入域観光客統計概況」掲載ページ(令和7年4月〜令和8年3月の月別確定版12か月分の「国籍別入域状況」「空路・海路の国籍別入域状況」を合計/台湾1,232,600人・韓国606,600人・中国本土363,500人・香港227,100人・合計2,940,900人/空路2,079,100人・海路861,800人(海路の乗務員等262,500人を含む)/韓国の空路595,000人・台湾の海路263,900人・中国本土の海路197,600人) — https://www.pref.okinawa.jp/site/bunka-sports/kankoseisaku/14734.html
  • 沖縄県「令和8年3月 入域観光客数概況(確定版)」(PDF・月別確定版の一例。国籍別・空路海路別の表の形式) — https://www.pref.okinawa.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/026/300/r8-3gaikyou-kakutei.pdf
  • 国土交通省 港湾局産業港湾課「訪日クルーズ旅客数及びクルーズ船の寄港回数(2025年確報値)」(PDF・令和8年9月1日/港湾別寄港回数 第1位 横浜港209回・第2位 博多港208回・第3位 那覇港205回) — https://www.mlit.go.jp/kowan/content/002019776.pdf
  • 観光庁「インバウンド消費動向調査 2025年 年次報告書」(PDF・出発前に役に立った旅行情報源/全国籍・地域 個人のブログ23.9%/台湾 1位動画サイト45.5%・2位SNS42.7%・3位個人のブログ29.0%/韓国 1位SNS47.1%・2位動画サイト43.8%・3位個人のブログ42.9%/中国 1位SNS49.4%・2位動画サイト24.4%/香港 1位動画サイト48.8%・2位SNS40.8%/日本滞在中に役に立った旅行情報 飲食店56.0%) — https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/002020010.pdf
この記事は、飲食店のインバウンド集客を支援する RED BOOST が、公的統計や公式資料をもとにまとめたものです。数字は「参考・出典」のリンク先で確認できます。運営者情報
FAQ

よくあるご質問

沖縄の飲食店は、まずどの国を狙うのがよいですか。

台湾・香港向けから始めるのが進めやすい順番です。沖縄県の月別確定版を2025年度の12か月分合計すると、外国人観光客294万900人のうち台湾が41.9%、香港が7.7%でした。合わせて約5割を占め、繁体字のInstagram投稿で両方に届きます。

クルーズ船のお客様には、どう情報を届ければよいですか。

地図アプリの店舗情報を整えることが出発点です。観光庁の2025年年次報告書では、日本滞在中に役に立った情報として全体の56.0%が「飲食店」を挙げています。船で来るお客様は限られた時間の中で、その場で店を探します。中国本土のお客様は2025年度に半分以上が船で入っているため、大衆点評にも店の情報を置いておくと安心です。

沖縄でも、韓国向けのNAVERブログは有効ですか。

取り組む価値があります。2025年度の沖縄県の外国人観光客のうち、韓国は60.7万人で約2割を占め、県のまとめでは過去最多でした。ほぼ全員が飛行機で来て泊まるお客様です。観光庁の2025年年次報告書では、韓国の旅行者の42.9%が、出発前に役に立った情報源として個人のブログを挙げています。

沖縄は夏だけ発信すればよいですか。

外国人のお客様に限れば、通年で積むことをおすすめします。2025年度の沖縄県の外国人観光客は、最も多い8月が29.1万人、最も少ない12月が21.5万人で、差は約1.4倍でした。冬も外国人のお客様が大きく減るわけではありません。

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